18 East 54th St (Bet 5th & Madison Aves)
212-753-9015
54Stの5thとマディソンの間はレストラン・ロウと言ってもいいと思うが、ここに店を構える老舗サン・ピエトロに初めて行った。バーのバーテンダーが言うには、この店の料理は南イタリア、それもアマルフィ海岸の付け根の街サレルノの料理なんだそうだ。確かにメニューに「サレルノ風○○」なる料理がいくつもあるし、ワインリストはカンパーニャ州から始まっている。昨年夏にアマルフィ海岸(泊まったのはポジターノ)でいい思いをした僕としては、食べる前から俄然期待が高まる。
サービスの人にワインリストを見ながら「カンパーニュの赤ワインがいいんだが・・・」と話しかけると、「わかった。いいのを持ってくる!」と言ってワインリストを持っていってしまった。こういうときはワインリストを見せながら説明してくれるもんじゃないの?と驚いたが、もしかして何本も持ってきてボトルを見せながら説明してくれるのかなあとも期待した。すると、何の事はない、1本のワインを持ってきて「これがいい!○○ドル!」と言うだけ。まあ金曜の夜で混んでいてサービスの人たちも忙しそうで、これ以上待つのも面倒くさかったし、愛想のよい"friendly"なサービスも気持ちいいので、この赤ワインをいただくことにした。Aloisという名前の2002年もので、わりに美味しかった。
食べたのはズッキーニと仔牛の前菜、タコを軽くあぶった前菜、ルッコラを練りこんだ緑の手打ちパスタ(具は各種野菜とチーズ)、ラムのあばら肉。ニューヨークのイタリアンとしては随分美味しいと思った。僕が南イタリア系が好きということもあるだろうが、ラムなんかは外側が上手に香ばしく焼けていて、ソースでごまかさず肉自体の旨みで食べさせてくれた。場所柄のせいかビジネスか観光っぽいグループ客が多かったし、値段が高いし、サービスもいいんだか悪いんだか分からないが、「サレルノ料理」に的を絞っているのはとても好感が持てる。また来たい。