Osteria Oliva Nera
Castello, 3417/18
041-522-2170
ホテルのコンシュエルジュにトラディショナル・ベネチアン・キュイジーヌが食べたいとリクエストすると、「サービスはテリブルだけどフードはエクセレントな店があるけど行ってみるか?」と紹介されたのが、オステリア・オリバ・ネラ。ウェイターが1人でどうやらこの人がオーナー(混むときは奥さんも店を手伝うらしい)、テーブルクロスもなくテーブル数も少ない小規模店。メニューの種類は少ないが前菜から主菜まで手の混んだ料理が並んでいる。
前菜2品は「ズッキーニの花のフライ」と「ベイビーソールのえんどう豆ソース」。パスタは「イカ墨を練りこんだタリアテッレの手長海老ソース」。メインは「ジョンドーリのズッキーニソース、リークのフライ添え」。ワインはMille Uveという地元ベネト州の白。Soaveに似た、ほどよくコクがありすっきりした味で、初日夜と同様、この繊細な料理にぴったし。
で、驚くべきことにこの店のシェフは日本人だという。喜んで厨房へ行って挨拶。名前はタマイさん。大阪からベニスに来て5年だそうだ。日本に戻ってお店を出したら連絡をくれるようにお願いした。おみやげにオリーブオイルをいただいた。

La Colomba
Piscina di Frezzeria 1665, San Marco
041-522-1175
この日のディナーはラ・コロンバ。昨夜と違ってほぼ満員の盛況。広い庭をダイニングにしていて、まことに気持ちよい。サービスも文句なし。そしてもちろん料理が素晴らしかった。
プロセッコの後は、これまた地元のアマロネ・クラシコ(Amarone Classico Nicolis 2000)。そして食べたのは、「えんどう豆のスープ」「茹でたアスパラガス」「リゾット・ネロ(イカ墨のリゾット)」「アンコウと蒸したジャガイモ」。ここでは何と言ってもイカ墨のリゾットが嬉しかった。マヨルカで食べたイカ墨のパエリア、イスキアで食べたイカ墨のスパゲティに引き続いて、イカ墨料理好きの僕には忘れられない1品となった。
あんまり美味しいのでもう1品食べたくなり、メニューも見ずにこういうものを作ってくれと頼んで出てきたのは「手長エビとイカと小イカフリット」であった(子イカは昨夏イスキアで食べて以来だ)。その上でデザートも少々いただいた。120%食べて飲んで、至福の夜だった。