港区西麻布3-17-22 B1F
03-5775-7457
五反田と目黒の間、山手線のすぐ内側、地元住民しか行けないようなわかりづらい場所に、昔L'Oasisというフレンチの店があった(今はもうない)。アラカルト中心で居酒屋ふうに楽しめ、値段も安かった。僕らは平日の深夜とか日曜の昼間とかにちょくちょく通って馴染みになっていた。2003年の夏、ニューヨークから帰ったときに寄ってみると、オーナーシェフの紫原さんが今度西麻布に店を出すと言う。その新しい店に一度行かなくてはと思っていた。
キャンティのすぐそばに目立たない看板が出ている。地下へ降りると、L'Oasisを思い出させるオープンキッチンとバーカウンターが見える。僕らは奥の個室に通されて、紫原さんが自分でいろいろ世話を焼いてくれた。
黒トリュフのパイはグラスシャンパンを合わせて。豚足はパリのビストロ料理だが、これはアニス(八角)を使った中華料理の豚の角煮ふう。ポトフ。鹿のロースト。最後に紫原さんが何かパスタを作りましょうとおっしゃっるので、野菜だけを使ったペペロンチーニをお願いした。ワインはポーイヤック(Ch. Les Hauts de Ponte 1998)。
カジュアルでアットホームな店づくりはL'Oasisの頃から変わってなくて、ますます紫原さんの個性の出たお店になっているようだ。材料さえあれば何でも作ってくれるので、次はもっと我儘を言ってみようかな。朝の2時まで開いているので飲んだ後ちょっと食べるのにもいい。