Piazza del Monumento 9/14, Cerbaia
055-826132
6回目のイタリア旅行はトスカーナの山と海の幸を味わう企画。ミラノ経由で昨夜遅くフィレンツェ到着。日本時間午前5時頃に倒れるように寝て、時差に苦しみながらも快晴の気持ちのよい朝を迎えて気分は上々だ。
アルノ川沿いのベッド&ブレックファスト「Antico Torre di via Tornabuoni」は決して高級ホテルではないが、部屋は清潔で広さは十分、かなり快適なホテルである。6階建ての建物の屋上がテラスになっていて、約270度の広角でフィレンツェの景観が手に入る。そのテラスの一部がダイニングルームになっていて、街を眺めながら朝食を楽しめる。
初日の午前中はウッフィツィ美術館。メディチ家が集めたイタリアンルネッサンスの数々。ボッティチェッリの『春』『ビーナスの誕生』、ダ・ヴィンチの『受胎告知』などのご尊顔をありがたく拝見。ルネサンス絵画は古臭いイメージだったが、2年前のベニス旅行以来、作品によっては心惹かれることが多くなっている。特に『春』という作品に対しては相当の芸術的感興を覚えた。
食い散らかしのスタートは、フィレンツェ郊外、タクシーで20分ちょっと走ったCerbaiaという街にあるラ・テンダ・ロッサ(★★)でランチ。まずスプマンテが出てくる。アイルランドから修行に来ているという若い男性が英語でメニューを説明してくれる。100ユーロのお任せコースにする。魚介料理が多いので、ワインは「地元の白を」と頼むと、Batarというシャルドネピノ・ビアンコ、ピノ・グリージョで作られた2005年ものを出してくれた。
アミューズとして「白身魚のソテーグリーンピースのムース」、前菜は「白身魚の3種盛(白身の刺身を軽くあぶったもの+セロリのソルベ、アーティチョーク白身で巻いてさらにパンチェッタで巻いてソテーしたもの+小ナスのソテー、白身のソテー+白インゲン豆のムース)」「ロブスターを詰めた小イカのソテーとポルチーニのクリームをパイに乗せたもの」、パスタは「ムール貝・アサリ・イカが入った手打ちスパゲティ+ジェノベーゼソース」「ブラックオリーブ・ウリ科の野菜・トマトが入った大きな円状のパスタ料理(カペロッティというらしい。英語ではblack and white pastaという説明を受けた。確かに表が黒、裏が白である)」、メインはラムのロースト(骨付きラムチョップ1本と、挽肉にしてからハンバーグにしたようなもの1つ)」。トスカンというよりも現代のソフィスティケイテッドな一流のイタリア料理と思う。素材のよさを損なわない上品でやさしい料理だ。メインのとき赤をグラスでくれというと、スーパートスカーナ(Tignanello)の1981年が出てきた。これがとんでもなくうまかった。
夕方うっかり午後10時半まで寝てしまった。時差対策のために無理やり外に出て、ピッツァ・マルガリータとビールの軽い夜食を取る。