Via XX Settembre 50/52, Colle di Val d'Elsa
0577-920549
3日目は電車で50分ほどのモンテカティーニ・テルメに遠征してスパ。プールサイドでサラダとパンの軽いランチ。
フィレンツェからタクシーで約1時間かけて、世界遺産に登録されている中世の都市、コッレ・ディ・ヴァル・デルサへ移動。今回の旅のメインイベント、トスカーナ屈指の名店、ホテル&レストラン、アルノルフォ(★★)へ行くのだ。
コッレ(地元の人はこう呼ぶ)は、小高い丘の上の城塞都市である。街へ上がる道路が修理のため封鎖されており、警官のアドバイスでタクシーを降りて住民用リフトで街へ上がったまではよかったが、そこから重い荷物をひきずって500mも歩く破目になった・・・が、苦労しただけのことはあった。
アルノルフォのダイニングはオープンエア。僕らのテーブルがアウトサイドに確保されたこともあって、テーブルに座ると視界いっぱいに森と畑の景色が広がる。食事の途中で暗くなると今度は星空になる。何と素敵な舞台であろうか。
コースは魚料理中心の"Contemporary"(110ユーロ)と肉料理中心の"Heritage and Tradition"(95ユーロ)があり、後者を選ぶ。ワインは、フロアマネジャー兼ソムリエGiovanni Trovato氏(シェフのお兄さん)ご推薦のブルネッロ・ディ・モンタルチーノSalvioni2001年。相当な高級ワインだが、超一流の料理を受けて立つには止むを得ない。
アミューズ3種「トマトとリコッタチーズ」「カジキ」「ウサギとブルーベリーソース」。前菜2皿「ナスのフリット、プチトマト、モッツァレラチーズ、スイカ」「鳩の胸肉と赤玉葱とフォアグラ、鳩の腿肉と白玉葱」。プリモは「トルテッリ、ウサギ、白インゲン豆、ベーコン」。セコンドは「仔牛のフィレ2種とインゲンとニンジン、仔牛レバーと白玉葱」。そして「羊と山羊のチーズ盛り合わせ」。
前菜の鳩、プリモのウサギ、セコンドの仔牛。野菜。チーズ。トスカーナの伝統農家から最高の素材が選ばれ、最高の技術で調理され、最高の舞台で供された。僕たちはすべての料理を慈しむように食べ尽くした。最高の料理と最高のワインが最高に幸せな時間を演出してくれて、時の経つのを忘れるほどであった。お茶の時間にスターシェフGaetano Trovato氏が挨拶に来てくれたので、立ち上がって握手して感謝の気持ちを伝えた後、バッチョーネ小島さん(昔この店で修行していた)から託されたカードを渡す。幸せすぎる時間もいよいよおしまい。シェフとソムリエの兄弟におやすみを言って、階段を登って部屋に戻って就寝。
ポルトガルはアルブフェイラのヴィラ・ジョヤ、フランスはエクサン・プロバンスのクロ・ド・ラ・ヴィオレッテ、そして今日のアルノルフォが僕のオールタイムベスト3かもしれない。