Da Giorgio
Via Zanardelli 71, Viareggio
0584-44493
Lorenzo
Via Carducci 61
0584-89671
6日目。朝、自転車を借りて公園などを走る。ランチはダ・ジョルジオ(スプーン1つ)。入り口に仕入れてきたイワシだのスカンピだのイカだのが雑然と置かれ、壁一面にあまり統一感のない様々な絵画や写真が飾られ、客席は満員、蝶ネクタイのサービスの男性が3人。これこそ地元のトラットリアという感じ。
夜に備えて注文は控えめに。手長エビ・レモン・リコッタチーズのタリオリーニ、魚介のグリル盛り合わせ(舌ビラメ、シャコ<イタリア語でCannocchieという>、手長エビ、車エビ、小さめのイカ、小さいタコ)、ほうれん草のソテー。ワインは地元産の白、Montecarloの2006年。料理はシンプルだが結構うまい。他の客が豪快に飲んだり食べたりしているのを見ているだけでも気分がよい。旅行先でふらっと入るには最高の雰囲気だ。ヴィアレッジオ4軒目で格はいちばん低いが、いちばん気に入った。
ディナーは予め予約していたタクシーで30分ほどのフォルテ・デ・マルミという街のロレンツォ(★)。この街もヴィアレッジオ同様海沿いのリゾートだが、同じ星ひとつでもヴィアレッジオのロマーノよりも内装も店員も客も高級感が漂う気がする。後で聞くとここフォルテ・デ・マルミはイタリア北部やアメリカやロシアからお金持ちが集まる高級リゾートなのだそうだ。
どれくらい食べられるか迷ったが、シーフードづくしのお任せコース(100ユーロ)にする。ワインはトスカンの赤とだけ指定してソムリエに推薦してもらい、Giusto di Notriというリボルノ産のいわゆるスーパートスカーナを飲む。2002年だとまだ若いのかもしれないが、これがなんともうまい(魚より肉向きの味ではあるが)。料理は前菜が「魚のクリームコロッケと小エビのフライ」「ゆでた小イカ」「ゆでたエビのトマトソース」「魚介と白インゲン豆と麦のスープ」。4品とも火加減が絶妙で味も繊細で日本人にとってもすごく美味く感じられる。プリモが「手長エビとイカのスパゲティ(Bavette)」で、この店のスペシャルテだという。エビもイカもまたしても火加減がちょうどよく、細めのスパゲティと食感の組み合わせがなんとも言えない出来栄えである。セコンドが「ブランジーノのオーブン焼」で、これはまあ普通といえば普通かな。
料理はビアレッジオのどの店に比べても別格と言っていい水準。ただし、1日に2回も豪華な食事をするのはやはり無理があって、残念ながら前菜が終わる頃にはお腹いっぱいで苦しかったというのが正直なところ。ランチをもう少し軽くしておけばよかったかなあ。