北海道斜里郡斜里町ウトロ東240
0152-24−3055
http://www.banya-itumo.com/
避暑のつもりで知床へ4泊5日の旅。
飛行機で機長が「女満別空港の気温は16度」と言うのでびっくり。空港に降り立つと快適を通り越して寒い(後で「低温注意報」が出ているのを知った)。路線バスに2時間揺られてウトロへ。旅館(知床プリンスホテル風なみ季)に到着するなり荷物からウィンドブレイカー(念のため持ってきてよかった!)を取り出して着込み、近所の「しれとこ鮨工房番屋」でランチ。
「番屋」と名前のついた冷酒を飲みつつ、本日のお勧め、生カキと真ツブ貝の刺身をいただく。カキもツブ貝も巨大で味も深くて興奮する。特にツブ貝は噛むと甘みがにじみ出てきて抜群。お勧めの握り寿司は、ボタンエビ、ミンククジラ、ウニ、イクラ、タラバ蟹の内子(卵を粒々になる前の状態で取り出したもの)の醤油漬、鮭、サンマ、ソイ、ホタテ、タラバ蟹の足。元漁師の店主が「今日は船が出んかったからなんものうて残念やねえ」と言う。いえいえ、カキもツブ貝も握りも全部おいしゅうございました。ここはなかなかの店だ。夜なら車で送迎もしてくれるらしい。
さて旅館に戻り、広い温泉にゆっくり浸かって、部屋でごろごろ昼寝。旅館に松竹梅3つある食事施設のうち「竹」に当たる「天空」でディナー。
生ウニ、八寸(甘エビミノ揚げ、エシャロットもろみ、ホタテスモーク、タコ柔らか煮)、毛ガニ甲羅盛り、すき焼き、刺身(ソイ、クジラ)、焼物(タラバ蟹、メンメ(=キンキ)一夜干し)、揚物(天ぷら、ボタンエビとタラバガニのから揚げ)、中物(芋饅頭、メンメ・舞茸・エビしんじょうの炊き合わせ)、洋食(ビーフステーキ、魚介のカルパッチョ)。日本酒は男山秘境知床流氷囲いという冷酒。食事はとても美味しい。しかし・・・。
テーブルが並ぶオープンスペースなのに、明るい照明が隅々まで煌々と照らす。その割りに内装は粗末(いくらなんでも会議室じゃないんだからパーテーションはやめてくれ)。オルゴールのBGM(S&Gとかカーペンターズとかミシェルポルナレフとかアバとか)が物悲しい。ナプキンなしテーブルクロスなし(1人1枚紙が敷いてあるファミレスのパターン)。店員がまじめに動いてくれるのが救いだが、ちょっと低姿勢過ぎる。もう少し誇りを持って堂々とフレンドリーに接してくれたらもっと感じがいいと思う。
素泊まりにして夜も「番屋」で食べればよかったかな。