北海道目梨郡羅臼町富士見町4-7 いこいビル1F
0153-87-2148
知床4日目。朝起きたらまず温泉。朝は「梅」の「北海」でバイキング。さんざん魚貝類を食べているので身体を気遣って野菜と豆と海草ををむさぼり食う。
今日はホエールウォッチング。タクシーで羅臼へ移動。「ネイチャークルーズ」という会社の「エバーグリーン」という船で、元?漁師の長谷川さんという船長の案内で沖へ出る。往復3時間、激しく揺られて船酔い寸前、波しぶきを浴び海風に吹かれ身体がすっかり冷え切ったが、見えたのはイシイルカとカモメだけ。シャチもミンククジラも、ましてやマッコウクジラなんて影も形も無かった。船長曰く、去年に比べると今年は少ない、エサが少なくなっているんじゃないかだって。うーむ、そんな話は聞いてなかったなあ・・・。ちなみに1人8千円でした。
落ち込んだ気分でランチの店を物色。阿寒バスのオジサンの推薦で「いさみ寿司」へ。まずは知床握り(メンメ、サメガレイのエンガワ、ボタンエビ、オヒョウ、サーモン、ホタテ、ウニ、イクラ、内子)。追加でホッキ貝とサンマの握り。どのネタもすっごく美味しい。羅臼というイメージで味覚神経が過敏になっているのかもしれないが、とにかく美味しい。羅臼で食べるのはこの1回だけだとか、せっかく来たのにクジラを見ることができなかったとか話してたら、ご主人が「これ食べてみな」と言って出してくれたのが、メンメを水と昆布だけで煮たもの。メンメと言えばプリンスホテルの「かざ華」で食べた「沢煮」も旨かったが、こっちのほうが旨いような気がした。まさに「名漁港に名店あり」であった。
ゆっくり温泉で休んでから、グランドホテルの「松」である「木風」でディナー。ここが期待はずれで、プリンスの「かざ華」のような感動はなく、逆にあ〜あだった。店に入るとサービスの人が生簀かネタ台から1品選べと言う。しかし「毛蟹なら半身と脚4本。サーモンなら4分の1。・・・」という調子で、なーんかせこいというかファミリーレストランというか、全然喜びがない。どうせなら「別料金になりますがよろしければどれでもお好きなものをお選びください」と言ってほしい。ニューヨークでも南イタリアでも氷の上に並んだ魚貝は気分を盛り上げてくれたが、ここ知床では逆に盛り下げられた。さらに、席について珍味9種盛り合わせの説明が始まったとき、Sが写真に撮ろうとすると、件のサービスの人が「説明の途中ですから写真は撮らないでください」と意味不明な発言。コースの説明も、いちいち「昨日○○をお食べになったので○○を△△に変えました」と恩着せがましく言う(昨日食べてない牛肉まで食べたと言われて結局食べさせてもらえなかった。別にいいけどさ)。この人最後まで慇懃無礼というか、マニュアルどおりペラペラしゃべる感じで心が感じられない。そんなわけで気持ちが乗らず、料理の味はよくわからなかった(というか主観的には−味覚は主観以外の何物でもないが−不味かった)。一応出たものを書いておくと、ネタ台で選んだオヒョウとボタンエビの刺身、知床珍味盛り合わせ9種、お造り(白身魚、マグロ赤身、赤エビ)、エゾメバルの煮付け、カラフトマスのチャンチャン焼き、ズワイガニとエビの天ぷら、カスベの空揚げ、ふきのぶぶ茶(茶漬け)、魚介のカルパッチョ、ホタテ山菜ごはん、エビ団子のつみれ汁。
食後、ロビーで旅館の人による知床観光説明会があった。自然に関する豊富な知識と経験に裏付けられたよい説明だった。でも最後の夜なんだよなあ。初日の夜に聞けばよかった。