舞台に上げられると一大事

セリフのない芝居(パントマイム)、メロディのない音楽(パーカッション)、徹底して意味のない不条理な筋書き、客を驚かせる趣向の連続、客を舞台に上げてアドリブで笑いを作ってしまう俳優の手際。どれもすごいが、一番感心したのは「目」の演技。全身を青く塗って個体性を消し、口をつぐんでしまうと、残るのは「目」だけ。この「目」の演技が何と雄弁なことか。
ところで僕たちはかなり前にチケットを買ったので一番前の席でった。レインコートを渡されて着ていたが、舞台から発射されたバナナ・ピューレが僕の喉を直撃し、シャツの中の胸あたりまで垂れてしまった。その後からだがバナナ臭くて困った。
ラスベガスでも人気という。ラスベガスなんて全く興味がないが、大きな舞台を使ってスケールアップしていると聞くと、Bluemanを見るためだけでも行ってみたい気になる。