在りし日のローウェル・ジョージ

リトル・フィート・ライブ・アット・BBキング。僕は70年代の、ローウェル・ジョージ存命中のリトル・フィートの音楽を今に至るまで愛聴していて、特に"Waiting for Columbus"は僕の最も好きなアルバムのひとつだ。現在のリトル・フィートがどのようなバンドになっているのか80年代以降のCDをチェクしていないのでわからないが、ローウェル・ジョージがいないで"Willin'"を誰が歌うのか知らないが、それでも初めて生で見ると思うとわくわくする。
僕の知らないギターの男性とタンバリンを持った女性がフロントにいて、この2人が交互にリードボーカルを取った。男性は声がローウェル・ジョージに似ていて、"Dixie Chicken"や"Willin'"など古い曲はこの人が歌う。僕にはこの懐メロシリーズが一番楽しめた。一方、女性が歌う曲は知らない曲ばかりで、何だか軽くてカントリーみたいで今ひとつだった。僕の好きな"Fat ManIn The Bathtub"はキーボードのビル・ペインインプロビゼーションをはさんで長い長い曲になっており、少々冗漫に感じられて残念だった。まあしかし、生リトル・フィートを拝めて生"Willin'"を聴けただけで十分幸せである。期待していたリッチー・ヘイワードのドラムはやっぱり最高だったし。